◆5番(柿本元気君) 市長の言葉からは、最悪、市が
処理費用を負担してもしようがないんだというような本音も見え隠れしますけれども、それでも事前に協議を行うということですので、今回のケースは、先ほどから言っているように、投棄物の存在をお互いが知っているわけですから、土地を購入した後では
瑕疵担保責任はもちろん発生しません。つまり、土地を購入した後に交渉するというのでは手おくれになるのです。地権者との協議の順番を間違えないでほしいと思います。 その上で、今回、
投棄物調査と
アクセス道路橋梁詳細設計業務を同時に計上していますが、
投棄物調査において、想定以上の量の投棄物が確認される、想定以上の費用がかかるということになれば、現計画地の見直しといった可能性も出てくると考えられます。それなのに、
アクセス道路橋梁詳細設計業務をセットで計上した理由についてお答えください。
○議長(浅川仁君) 市長。
◎市長(
仲川元庸君) この新
斎苑事業につきましては、議員も御案内のように、非常に長い時間をかけて、今、交渉を進めております。今までの市政の最
重要課題が、ようやく今、実現を目の当たりにしているということでございます。 当然のことながら、その土地にどういった投棄物があるかということは、我々としても、税金で事業を進めていく中では、当然その内容を明らかにして、どういう費用がかかるのかということを当然議会の皆様にも御理解いただいた上でしか進めていけないものだと思っております。 一方で、その土地が、例えば著しい何か問題があると、例えばまさに以前議論があったように、直下に活断層が走っているとか、明らかに使用にたえられないようなひどい土地であるということであれば、当然事業を進めていくのが困難だということはあり得るかと思っております。 ただ、我々が今考えておりますのは、過去のいろんな経緯の中で、
不法投棄がされているということはあれども、事業を進めていくということに大きな影響を与えるような要因ではないと考えておりますので、そういった意味で、橋梁の
詳細設計も同時に進めさせていただいているということでございます。
○議長(浅川仁君) 柿本君。
◆5番(柿本元気君) これまでの答弁の中で、速やかに取りかかる必要性があるということも言われていると思うんですけれども、まずその意味を聞こうと思っていたんです。急がなあかんから同時に行うということですけれども、それは、今回の調査の結果いかんにかかわらず、
計画地見直しというのはあり得ないという意味なのか、もしくは中止になったら4600万円は無駄になるけれども、急いでいるからしようがないという意味なのか、どっちなのかということを聞きたかったんですけれども、それは今のこの調査で
計画中止はあり得ないという意味ということでよろしいでしょうか。
○議長(浅川仁君) 市長。
◎市長(
仲川元庸君) ちょっと質問の趣旨を私が理解できていないところがあろうかと思いますが、議員がおっしゃっていただいているのは、投棄物の内容や量によって計画地を見直す可能性があるかないかという御質問だと理解しております。 それにつきましては、私どもはこの計画地を、この投棄物の存在によって見直すということはないというふうに考えております。
○議長(浅川仁君) 柿本君。
◆5番(柿本元気君) 2点、言いたいことがあるんですけれども、1点目に、急がないといけないと繰り返されている理由は、もちろん
合併特例債の期限にあると思っています。 僕は、平成32年の完成というのはもう間に合わないというのを前提に、ここ1年、市長と話をさせていただいてきました。だけど、市長は間に合うんだという視点に立って今まで話し合ってきて、なかなか視点がかみ合わないなという気持ちがあったんですけれども、この間に合わすというのが、必要な段階もすっ飛ばしてやってやるということなのであれば、がっかりやなというふうに思っています。
地元住民との話し合い、しっかり理解を得ることも、それから当然必要な調査も不十分なまま
見切り発車というのでは、やっぱり僕としては、これ認められないなという気持ちです。 僕は、投棄物があるから購入は絶対だめだとか、費用を市が出すのは絶対だめだと言いたいわけではありません。ただ、例えば3億円の土地に、今
マイナスになることも想定されましたから3億円にしますけれども、
処理費用3億円かかるとなったら、要はその土地を使うために6億円のお金がかかると、実質その土地の値段6億円になるということになりますよね。その土地が、市として本当に6億円出すべき土地なのかという精査が必要だと思いますし、その段階をすっ飛ばして先に進むというのでは、ちょっと話がおかしいのではないかなというふうに考えています。 それから2点目に、やっぱり今回の調査をするということは想定外の結果も出てくる可能性があるわけですから、先に
計画中止じゃないという結論ありきであるなら、これは何のための調査であるのかいうことを指摘したいなと。この辺については、時間の問題もありますので、委員会のほうで詳しく話を聞きたいなと思っています。 最後に、
投棄物調査の
業者選定、やっぱり調査する以上、その調査結果に僕たちが納得できるという、納得が担保されなければ意味がないと思うんですけれども、
業者選定はどのように行うつもりなのかお答えください。
○議長(浅川仁君) 市長。
◎市長(
仲川元庸君) 業者の選定でございますが、やはり
公共調達ということでもありますので、公平性の担保、それから費用の縮減というのは当然大前提でございます。ですから、いわゆる
随意契約のような形ではなくて、極力多くの業者さんが参加できるような入札方法が望ましいというふうに考えておりますので、そういった方向でさせていただきたいと思っております。
○議長(浅川仁君) 柿本君。
◆5番(柿本元気君) 入札で行うというふうに受け取らせていただきました。 きょうは、市長の答弁の中で、市長の考え方というのを大まかに、まず把握することができたと思いますので、続きの細かい部分については委員会でしっかり精査していきたいと思います。 これで僕の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(浅川仁君) 23番小川君。 (23番
小川正一君 登壇)
◆23番(
小川正一君) おはようございます。
日本共産党の
小川正一です。 一問一答で行わせていただきます。 まず、山間の農業などの産業を中心とした
地域振興について、
総合政策部長並びに
観光経済部長にお聞きいたします。 高齢化、後継者問題、
耕作放棄地の拡大など、特に山間の農業を取り巻く環境の厳しさは深刻です。
東部地域や月ヶ瀬、
都祁地域は、昭和の後半にかけて、
国営パイロット事業や県営の
農地改良事業や市の
補助事業で農地の整備が一定進みました。しかし、米価やお茶の価格の低迷や高齢化と相まって、遠くへの出荷が厳しく、難しくなってきました。何よりも、国政による農産物の
輸入自由化で輸入量の増加が著しく、価格の低迷に拍車をかけてきました。 しかし、山間の農業は、食料の提供だけではなく、里山などの自然を守ることや、水源地としての水を守る役割や、水田は治水の役割を担っています。そのことへの理解がないのか、国や県、市の支援がほとんどありません。このような中で、少しでも利益を上げる施策の一つとして、農産物の販路の支援が必要ではないでしょうか。 そこで、
総合政策部長にお聞きします。
東部地域にある直売所について、市街地から買い物をする市民等を呼び込むための
取り組み内容や、施設の拡充についてお聞かせください。 以上で私の1問目を終わります。
○議長(浅川仁君)
総合政策部長。
◎
総合政策部長(
染谷禎章君)
小川議員の御質問は一問一答式ですので、自席からお答えをさせていただきます。
東部地域にある直売所に市街地から買い物をする市民などを呼び込むための
取り組み内容や、その施設の拡充についての御質問です。 まず、
取り組み内容といたしましては、昨年3月に、東部にある直売所の魅力を伝えるため、「
ちょくばい」というガイドブックを発行いたしました。そこでは、月ヶ瀬温泉ふれあい市場を初め、
東部地域内6カ所の直売所や
東部地域で収穫される野菜を紹介しております。 また、この「
ちょくばい」については、本市のホームページや
奈良ブランド推進課の
フェイスブック等で情報発信しているほか、
東部振興に係る
各種イベント時に配布するなど、広報に努めているところです。 また、今年度は、
東部地域の直売所や生産者の皆様の協力を得まして、市街地において農産物を直売する
イベントを開催する予定をしております。この
イベントを通じて、
東部地域の新鮮でおいしい野菜の魅力を伝えることで、実際に
東部地域を訪れ、直売所で野菜を購入されるファンをふやしてまいりたいと考えております。 また、各
直売所施設等の充実や連携につきましても重要なことであると考えており、施設の整備や農産物の供給体制、
流通システムの整備などにつきましても、地域の
関係団体や市の
関係部署とも連携を図りながら、計画的な支援に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 2問目からは自席より行います。 各直売所間の連携もあれば、
お互い相乗効果が発揮できるのではないでしょうか。 そこで、
観光経済部長にお聞きします。
販売ルートの拡大のためには、都市部にも直売所を開設するのも一つの方法であると考えます。ただ、常設の直売所を設置するためにはさまざまな課題があると思います。 そこで、農林課が実施している都市と農村の
触れ合い交流事業、
旬菜メルカート事業などを通じての
販売ルート拡大などについてはどうお考えですか、お答えください。
○議長(浅川仁君)
観光経済部長。
◎
観光経済部長(
梅森義弘君)
小川議員の質問に、自席からお答えさせていただきます。
旬菜メルカート事業などの
出張販売の拡大についてでございますが、現在、
旬菜メルカートと
ミニ直売所事業を行っております。 この事業は、広く市民の方々に奈良市産の新鮮で安心・安全な野菜や加工品を知っていただくことで地産地消を推進するとともに、都市と農村の方が直接触れ合える交流の場として実施しているところでございます。 まず、
旬菜メルカート事業は、
JR奈良駅の奈良市
総合観光案内所前で、
奈良市内にあるおよそ10の
生産団体の御協力によりまして、毎週土曜日、日曜、祝日に交代で出店していただいております。 次に、
ミニ直売所事業でございますが、自治会、地域の
活動組織等、
都市地域の住民で構成される団体が主催となり、農業者で組織する団体とコラボした事業であり、市内の6地区で開催しております。 議員お述べのとおり、農業者の所得安定と
生産意欲とを維持するために販売先の確保は重要であると認識しております。そのため、今後は
旬菜メルカートの
拡大事業として、地域で行われている
イベントなどに出向いて販売する
出張メルカート事業を行っていきたいと考えております。
ミニ直売所事業も、新たな開設を図りながら、出店する
生産団体の特徴や活動内容などを紹介するチラシ等を新しく作成し、PRにも努め、販売先の確保と拡大につなげたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) ありがとうございます。 身近に出荷できるところがあり、現金収入にもなり、そのことが出荷されている多くの高齢者の方の生きがいにもなり、健康増進につながっているという観点からも、この事業をぜひ進めていただきたいと思います。 次の課題に移ります。 火災事故に対する行政支援についてです。 平成19年に国内で発生した火災の件数は5万4582件で、9分に1件起きている計算になります。そのうち、建物火災だけに絞ってみても、年間3万1248件発生しており、17分に1件です。さて、奈良市で発生した火災の件数は、平成28年の1年間に73件で、5日に1件で起きている計算になります。そのうち、建物火災だけに絞ってみますと年間42件になります。9日に1件になります。この数字で見れば、火災のニュースをよく耳にする理由もよくわかります。 火災により、財産の喪失はもとより、何よりも亡くなられる方がないよう、火災事故には十二分に注意が必要であり、改めて呼びかけたいと思います。 きょうは、火災により焼失した家屋の撤去についての市の支援についてお聞きします。 個人が住む集合住宅と一戸建て住宅については、火災保険に加入されている方がほとんどですが、通常自宅の火災保険で補償されるのは自宅の補償であり、不幸にも類焼された家屋には補償がされません。 家屋が類焼された場合も含めて、火災に遭われた方が、罹災証明があれば家財の処分は無料でごみ焼却場で処分していただけるのですが、家屋の、例えば柱などは、ごみ焼却場では引き受けてもらえず、実費により産業廃棄物業者に処理してもらわなくてはならないために高額な負担をしなければなりませんとの相談がありました。 そこで、
環境部長にお聞きします。 火災に遭った建物の廃棄物は、一般廃棄物なのか、それとも産業廃棄物なのかお答えください。
○議長(浅川仁君)
環境部長。
◎
環境部長(山村栄之君)
小川議員の御質問にお答えいたします。 火災に遭われた建物の廃棄物についてでございますが、廃棄物処理法に規定された廃棄物の分類によりますと、火災により発生した廃棄物は事業活動に伴い生じたものではないため、原則としまして一般廃棄物に該当いたします。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 一般廃棄物だということですね。火災によって、建物が既にごみに変わってしまっているとの解釈によるものでしょう。 それでは、一般廃棄物であるのに市の処理施設で処分できないのですか。できないのなら、その理由をお答えください。
○議長(浅川仁君)
環境部長。
◎
環境部長(山村栄之君) お答えいたします。 市の処理施設で処分できない理由についてでございますが、廃棄物処理法では、市町村の責務として、一般廃棄物の適正な処理に必要な措置を講ずるよう努めるとされております。 コンクリートの基礎や壁や屋根、柱などの構造材や建具といった建物の部材につきましては、現環境清美工場の処理能力や埋め立て可能な処分地を有していないという事情から、本市では現在、受け入れを行っておりません。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 廃棄物処理法で、市町村の責任において、一般廃棄物の適正な処理に必要な措置を講ずるよう努めるとなっているが、コンクリート基礎や壁や屋根、柱などの構造材や建具の部材については、環境清美工場の処理能力や埋め立て可能な処分地を有していないから受け入れられないということですが、それではできないこの理由が行政側にあると思うのですが、民間の処理施設で処理する費用の補助を、それでは考えられませんか。
○議長(浅川仁君)
環境部長。
◎
環境部長(山村栄之君) お答えいたします。 民間の処理施設で処理する費用の補助につきましてでございますが、自治体によりましては、火事ごみのうち、一部の部材を大きさを制限して受け入れているところもございますが、本市の場合、住宅の火事ごみのうち、家財道具等建物内に収納されていたものにつきましては、罹災証明を提出していただくことにより、搬入手数料を免除した上で環境清美工場で受け入れております。 本市では、固定資産税の減免制度はございますが、あくまでも住宅は個人財産でありますことから、原則その管理や保全は所有者に委ねられるべきものであり、その備えとして一般的に火災保険に加入されているところでございます。 いずれにいたしましても、市民の皆様の生活をお守りするという市の立場で、火災に遭われた方をどこまで支援すべきかにつきましては、大変悩ましく、難しい問題であると考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 民間の処理施設で処理するとどれだけの費用がかかるか、わかっていての答弁でしょうか。 最初に紹介した類焼された方は、罹災証明を受け、家具などを環境清美工場に搬入されたそうです。4トン車で持ち込んだら、車が大き過ぎるからだめと言われ、さらにもっと分別をしないと受け入れられませんと言われて、結局全てを民間の処理施設で処理することにされたそうです。幾つかの処理業者に見積もりをとり、一番安い業者に依頼されたそうです。その費用は200万円だったそうです。400万円、500万円という業者もあったそうです。 火災により被害に遭われた上、多額の処理費を払わなければならなかったことについて、本当にどう思われておりますか。この方への救済策は、今はないとしても、今後のことを考え救済策の取り組みを主張しておきます。 それでは、次の課題に移ります。 幼保再編について、
子ども未来部長にお聞きします。 幼保再編で、幼稚園の統廃合の基準としている新規の入園が15人を下回ると廃園にする市の基準の見直しを求める声が市内全域で大きく広がっています。その計画で廃園が公表されています登美ヶ丘幼稚園ですが、廃園計画を中止するよう、保護者や地域から短期間に2,000名を超える署名が提出されていることについてどのように受けとめられておられるのか、
子ども未来部長にお聞きします。
○議長(浅川仁君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(
木綿延幸君)
小川議員の御質問に自席よりお答えさせていただきます。 登美ヶ丘幼稚園の統廃合につきましては、全国的な少子化が進行する中、本市においても例外ではなく、核家族化や就労形態の多様化などにより、子供を取り巻く環境は大きく変化しており、これに伴い、就学前の教育・保育に対するニーズも増加、多様化しております。 しかしながら、市立幼稚園は園児数が減少し続けている一方、保育所の待機児童は解消できていない状況にあり、子供たちが集団生活の中で学び合うことが難しい状況にあります。 そこで、市立幼保施設を再編し、一体化することとあわせて市立こども園の設置を進め、子供たちが保護者の就労等に関係なく入園でき、仲間づくりの面で、それぞれの年齢に応じた適切な集団規模での教育・保育ができる環境整備を行っているところでございます。 登美ヶ丘幼稚園につきましても、昨年度の園児数は、平成23年度と比較して約50%減の22名と、園児数の減少がとまらない状況となっており、園児の集団生活での学びなど、子供の成長において大切な機会が失われている状況であることから、幼保施設を再編し、東登美ヶ丘幼稚園舎を活用したこども園へ移行する計画を公表させていただいたものでございます。 この計画を中止するよう、2,000名を超える署名が提出されましたことは、真摯に受けとめたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 今、御答弁で、短期間に2,000名を超える署名が提出されたことは真摯に受けとめるということでした。それでしたら、人口のふえているこの地域でもあるのですから、廃園を急ぐ必要があるとは思えません。 その取り組みの中で、保護者から、東登美ヶ丘幼稚園との統合だということで、今までは歩いて通園できていたのに、それが不可能になることが最大の反対理由の一つになっております。 この地域に限らず、廃園になった地域の園児の通園対策をどのように考えているのかお答えください。
○議長(浅川仁君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(
木綿延幸君) お答えさせていただきます。 幼保再編に伴う通園対策についてでございますが、本市では、園児の送迎は保護者の責任のもと行っていただくことを基本としており、こども園の整備に際しましては、遠方から通園される方に自家用車や自転車が利用できるよう、駐車場や駐輪場の整備を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 市立幼稚園は、歩いての通園を原則としております。特別な事情がない以上、自転車での通園も禁止されていたではありませんか。それが、歩いて通えなくしたのは本市ではありませんか。車のない家庭、車があっても通勤に使用され通園に使えない家庭、自転車に乗れない保護者も実際おられることも考慮した施策が必要だということを指摘しておきます。 次に、登美ヶ丘周辺は、現在も子育て世代の人口がふえている地域にもかかわらず、公立保育園は1園もありません。また、私立保育園はあきが少なく、入園が困難で、預けられないで困っている保護者の方が多くおられるということの認識はありますか、お答えください。
○議長(浅川仁君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(
木綿延幸君) お答えさせていただきます。 登美ヶ丘周辺の人口増加に伴い、保育所へ預けられない保護者が多いことの認識についてでございますが、本地域は、学研奈良登美ヶ丘駅を中心としたまちづくりが進んでいる状況でございますので、今後も保育ニーズの増加が見込まれると認識しております。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 今後も保育ニーズの増加が見込まれると認識されているということが確認できました。 それでは、どのように改善しようとお考えなのかお答えください。
○議長(浅川仁君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(
木綿延幸君) お答えさせていただきます。 改善策についての御質問ですが、本市では、これまでも民間活力を活用して、認可保育所の新設や既存保育施設の増築など、受け皿の拡充を行ってきたものでございます。 本地域におきましても、既存の民間施設を最大限活用した児童の受け皿の拡充を進めていくとともに、来年度開園いたします仮称東登美ヶ丘こども園におきましても、低年齢児の受け入れについて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 小川君。
◆23番(
小川正一君) 東登美ヶ丘こども園は、3歳児からの入園計画ではありませんか。ゼロから2歳児の待機児童の改善こそ、今、求められています。 この地域の民間施設も、それほど児童の受け皿が期待できるとは思えません。やはり、市が公立保育園を増設し、待機児童解消に責任を持つことが大事ではないでしょうか。 また、本市の市立保育園の保育士の確保も不十分で、定員いっぱいの子供も入園できない現状もあります。採用枠をふやすこと、少なくとも退職者数を上回る採用をすべきではありませんか。 市長は、人件費を減らして、市債を減らしたことを実績にされていますが、待機児童を減らし、待機児童ゼロの奈良市にしてこそ、評価される実績になることを申し述べて、質問を終わります。
○議長(浅川仁君) 30番森岡君。 (30番
森岡弘之君 登壇)
◆30番(
森岡弘之君) 私は、既に通告している数点につきまして、関係理事者にお尋ねします。 最初に、本市の防災対策について、
危機管理監にお尋ねいたします。 地震等の災害が発生した場合には、緊急情報伝達の精度が被害を最小限に食いとめる大きな要因になると考えます。 そこで1点目として、本市の災害発生時における市民への緊急情報伝達手段についてお尋ねいたします。 2点目として、防災意識の高まりにより、本市においても自主的に防災訓練をされている地区がふえていると考えられますが、本市として、各地区における防災対策についての取り組み状況をどのように捉えておられるのかについてお尋ねします。 また今後、自然災害以外の防災対策として、例えば他国からの武力攻撃が発生し、
奈良市内においてもその影響が出た場合を想定して、市民を守るための防災対策が必要であると考えます。 そこで3点目として、本市のそのような観点での防災の取り組みと今後の計画についてお尋ねします。 次に、都市計画道路六条奈良阪線の整備について、
建設部長にお尋ねします。 1点目は、整備の進捗状況と今後のスケジュールについてお尋ねします。 2点目は、道路整備による効果についてお尋ねします。 3点目は、昨日、他の議員からの質問にもありましたが、整備が終わり、道路が開通したならば、六条奈良阪線の南端に接する県道京終停車場薬師寺線での交通量の増加が予想されますが、それに伴い、どのように安全対策を図るお考えなのかについてお尋ねします。 次に、奈良市立図書館の活性化について、
教育総務部長にお尋ねします。 平成29年度より、図書館政策課がなくなり、その業務を生涯学習課の中に移行した組織となっております。 そこで1点目は、組織を見直し、変更した理由についてお尋ねします。 2点目は、本年3月より、
JR奈良駅前と近鉄奈良駅前に増設された図書返却ポストの利用状況についてお尋ねします。 3点目は、奈良市立図書館と県立図書情報館との連携について、
取り組み内容をお尋ねいたします。 4点目ですが、私は今まで過去の定例会等において、一般市民はもとより、児童・生徒の読書意欲の向上のため、図書館での読書通帳の発行を検討すべきことを要望してまいりました。他市においても、読書通帳の導入が少しずつふえつつあります。 私は、読書通帳の導入は、読書好きな方の楽しみがさらにプラスされること、そして読書に余り興味のない方へも、読書の楽しみに触れていただくためのきっかけとなる有効な施策と考えますが、本市の見解を改めてお尋ねいたします。 以上で私の1問目を終わります。
○議長(浅川仁君)
危機管理監。 (
危機管理監 西岡光治君 登壇)
◎
危機管理監(
西岡光治君) 森岡議員の御質問にお答えさせていただきます。 防災対策について、まず、市民への情報伝達についてでございますが、本市といたしましては、主たる情報伝達手段としまして、同報系防災行政無線を市内47カ所に設置しております。また、これを補完するシステムといたしまして、エリアメール、防災情報メール、ホームページやツイッター、緊急告知ラジオ、同報ファクスなども活用し、情報を伝達しているところでございます。 今後も、先進事例、現システムの検証等も行い、より有効な情報伝達の検討、広域化に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、地域の取り組みについてでございますが、東日本大震災以降、各地域の防災意識が高まり、平成25年ごろから、各地域で自主防災・防犯組織等を中心とした防災訓練が積極的に実施されております。平成26年に市内47カ所で実施されていた防災訓練が、平成27年には50カ所、平成28年には70カ所と、年々増加傾向にあります。 また、訓練内容も、以前は避難誘導訓練が中心であったものが、現在では避難所を開設し、地域で運営していこうという内容に変わってきております。 それに伴いまして、各地域の実態に即した避難所の運営マニュアルの作成を推進し、効率的な避難所の運営ができるように、各自主防災・防犯組織への指導や助言を行っております。 今後も、各地域の避難所開設訓練の実施に加え、マニュアル作成の支援にもより一層取り組んでまいりたいと思います。 次に、自然災害以外の防災対策等についてでございますが、本市におきましては、平成19年2月に奈良市国民保護計画を策定しております。 国民保護計画とは、武力攻撃等において、武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活などに及ぼす影響を最小にするために定められたものです。 そのような事態に対応するために、市民の皆さんに緊急伝達する手段といたしましては、有事の際に、直ちに国から緊急情報ネットワークシステムを通じて緊急情報が都道府県及び市町村に通知されます。同時に、全国瞬時警報システムーーJアラートが作動し、それと連動した奈良市の同報系防災行政無線により、緊急情報が瞬時に市民の方々に放送される仕組みになっております。 また、市のホームページや市民だより6月号でも、弾道ミサイル情報が伝達された場合には、どのような行動をとればよいかというような内容を掲載しております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君)
建設部長。 (
建設部長 杉野高広君 登壇)
◎
建設部長(
杉野高広君) 森岡議員の御質問にお答えいたします。 現在の進捗状況と今後のスケジュールについてでございますが、都市計画道路六条奈良阪線は、市内循環道路の八軒町東交差点から県道京終停車場薬師寺線まで、約410メートルを事業区間とし、JR万葉まほろば線と立体交差をいたします。 現在、その交差部について、西日本旅客鉄道株式会社に工事委託し、平成25年度から5年間の債務負担で施工しており、最終年度である本年度は、完了したボックスカルバートの附帯工事及び仮設物等の撤去を予定しております。 その後、交差部と平面部分を結ぶ北側、南側それぞれの斜路部分の施工を行う予定となっており、早期の完成を目指してまいりたいと考えております。 続きまして、道路整備による効果についてでございますが、六条奈良阪線の供用開始は、周辺のJR線の踏切における交通量の縮減を図り、歩行者の安全向上に寄与するものと考えております。特に、西側の南京終踏切は、済美小学校の通学路にもなっており、交通量が多く、歩車道が分離されていないため危険な状態となっております。この通過交通車両の縮減を図るとともに、狭隘な生活道路での交通混雑の解消に役立つものと考えております。 続きまして、安全対策はどのように考えるかについてでございますが、六条奈良阪線の南端で交差する県道京終停車場薬師寺線は、歩道を整備しない道路であります。 今後、開通により、交通量の増加が予想されることから、道路の管理者である奈良県や関係機関との協議や調整が必要であると考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君)
教育総務部長。 (
教育総務部長 尾崎勝彦君 登壇)
◎
教育総務部長(
尾崎勝彦君) 森岡議員の御質問にお答えいたします。 市立図書館の活性化についてでございます。 1問目でございますが、図書館業務の組織を見直した理由についてでございますが、図書施策は、生涯学習の中でも重要な施策の一つと考えております。そのことから、本年度より、生涯学習全般を統括する生涯学習課において図書政策の事務分掌を所管することで、社会教育施設全体を見据えた施策が可能となります。このことにより、関係施設が連携し、市民にとってよりよい生涯学習の機会、環境の提供を目指したいと考えております。 続きまして、駅前の返却ポストの利用状況についてでございますが、図書館利用者の利便性向上のため、本年3月1日から
JR奈良駅前の奈良市
総合観光案内所内、3月21日から近鉄奈良駅
総合観光案内所内において利用を開始しております。 具体的な実績についてでございますが、3月の返却冊数はJR前が95冊、近鉄前が20冊、4月はJR前が349冊、近鉄前が355冊、5月はJR前が800冊、近鉄前が648冊となり、徐々に市民にも周知され、増加傾向にあります。 これからも、図書館のホームページ、貸し出しカウンターに返却ポスト案内を置くなどして、そのPRに引き続き努めてまいりたいと考えております。 次に、県立図書情報館との連携についてでございますが、利用者からの要望により、それぞれの図書館に資料がない場合については、市立図書館、県立図書情報館を初め多くの県内公共図書館などとの間で相互の貸し借りを行っております。 平成28年度における県立図書情報館からお借りした冊数は641冊で、一方、市からの貸し出し冊数は226冊でございます。また、県立の図書を市立で、市立の図書を県立で、それぞれの図書館カウンターで返却できるサービスも行っております。 図書館の運営に関してのさまざまな情報交換を行い、今後も県立図書情報館と連携を深めてまいります。 次に、読書通帳の発行についてでございますが、自分自身が読んだ本を自分の手元に記録して残すことは、子供、大人を問わず有意義なことと理解しております。 図書館システムによる読書通帳の発行やスマートフォンを利用しての方法、図書館システムによらない方法など、他市でのさまざまな発行方法の情報も収集しながら、本市に適した方法を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 森岡君。
◆30番(
森岡弘之君) 2問目は自席より行います。 防災対策について、1点再質問させていただきます。 去る5月30日、衆院総務委員会で公明党の稲津衆議院議員は、たび重なる北朝鮮の弾道ミサイル発射に関し、自然災害とは違う対処として、ミサイル発射に特化した避難訓練を行う必要があると指摘し、既に訓練を実施した自治体があることなどから、他の自治体でも行えるよう、国からアプローチすべきだと強調いたしました。 本市として、しっかりとこの情報発信をしていただくことはもとより、本市が主導して、他国からのミサイル発射を想定した具体的な避難行動、訓練を実施する必要があると思いますが、お考えをお尋ねいたします。 以上で2問目を終わります。
○議長(浅川仁君)
危機管理監。
◎
危機管理監(
西岡光治君) 2問目でございますので、自席のほうから森岡議員の質問に答えさせていただきます。 他国からのミサイル発射に特化した訓練を実施するべきかについてでございますが、昨今、北朝鮮によるミサイル発射が頻発し、我が国周辺の緊張がかつてないほど高まっていることから、ミサイルの着弾時などの対応について不安をお持ちの方もいらっしゃると考えます。 このような状況を踏まえ、本市といたしましては、政府の国民保護に関する各種の情報について、ホームページや各種SNS、市民だよりを通じた広報を行っているところですが、それだけでは具体的な対処についてイメージしにくい点があることも認識しております。 実際、ミサイルの種類などによっても、その対処要領は異なると考えられますし、国や県との連携が不可欠と考えます。さらに、今後の研究をまたなければならないところも多くあると考えており、国の動向、他市の状況などを調査、研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 森岡君。
◆30番(
森岡弘之君) 3問目は、主張、要望とさせていただきます。 まず、防災対策につきましては、2問目で紹介しました衆院総務委員会において、総務大臣政務官は、全国の都道府県に住民避難訓練の実施についての通知や国民保護に関する説明会を開催した。引き続き積極的な訓練実施を働きかけると答えています。 実際に避難訓練をすることで、その情報自体が他の地域にも広がり、本市の市民の関心も高まると考えます。ただいま、御答弁でありました国の動向、他市の状況などを調査、研究してまいりたいということですので、しっかりとその辺の取り組みを通じて、ぜひとも避難訓練の計画に着手してくださることを要望いたします。 次に、六条奈良阪線の整備につきましては、先ほどの御答弁では、今後のスケジュールについて、早期の完成を目指すとしか御答弁いただけませんでした。 私は、少なくとも地域住民には、ある程度の目安となる竣工時期を市のほうから適切な時期に説明する必要があるのではないかと考えます。ただ、想定した時期にずれが生じた場合は、それはそのとき改めて、その要因も含めて、それ以後のスケジュールを情報発信していけばいいのではないかと考えます。これは意見とさせていただきます。 道路整備後に、六条奈良阪線の南端を右折して県道京終停車場薬師寺線に入る車の交通量増大に伴う安全対策につきましては、ぜひとも県や警察に働きかけていただくことを要望いたします。道路建設課と、例えば交通政策課が連携して進めていただくことを期待いたします。 奈良市立図書館の活性化につきましては、組織変更の理由に一定の理解はいたしますが、御答弁で、公民館等の社会教育施設全体を見据えた施策が可能となり、市民にとってよりよい生涯学習の機会、環境の提供を目指してまいりたいとの部分につきましては、これは言葉だけに終わることはないと考えますけれども、今後、具体的な取り組みを実施し、当然その効果を検証していただきたいと考えますので、よろしくお願いいたします。 最後に、読書通帳の発行につきましては、その方法において、複数のパターンを検討する必要性に言及されたということの認識を理解いたしました。 他の市町村で、約2年前から現在に至るまでの読書通帳を導入した事例を確認しますと、これは一部ではありますが、ネットで少し調べただけでも、例えば香川県丸亀市、岡山県倉敷市、高知県日高村、東京都稲城市、兵庫県丹波市、香川県東かがわ市、埼玉県春日部市、埼玉県
久喜市、宮城県多賀城市、新潟県新潟市、東京都板橋区、これだけの情報がネットですぐ出てきます。私も、時間をかけて調べたわけでもございませんけれども、短時間でこれだけの情報が出てきますんで、この2年間、もっと多くの市が導入されているんではないかというふうに考えます。 ATMのように自動的に印字ができるものや手書き式のものなどさまざまですが、私は、まずは導入しやすい手書き記入式の読書通帳を発行してみてはどうかと考えます。デザインも奈良らしく、記録の記入もしやすい読書通帳を、いろんな世代の方が手にして図書館を利用されている姿をできるだけ早く目の当たりにしてみたいと思います。 私の頭の中には、次のような光景が浮かんできます。今から20年後の奈良市のある家庭での親子のやりとりです。「お父さん、これ何。何か押し入れの奥の箱の中からこんなん出てきたけど」、「これか。これはな、父ちゃんが小学校のときに使ってた読書通帳やねん。お父ちゃん、余りそのときまでは読書するの興味なかってんけど、友達が一生懸命この読書通帳に書き込みをして、一生懸命本を読むようになったんで、父ちゃんもちょっとつられて読むようになって、これ読書通帳を使ってから徐々に読書が好きになってきてん」、「ああそうなん、しっかし父ちゃんの字汚いな」、「ほっとけ」。 将来の子供たちの夢を、今、一生懸命つくる、また市民の皆様の思い出づくりを市が前向きにやっていくことを期待します。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(浅川仁君) 35番松岡君。 (35番
松岡克彦君 登壇)
◆35番(
松岡克彦君) おはようございます。本日、最後の質問となりました。
日本共産党の
松岡克彦でございます。よろしくお願い申し上げます。 一昨日、北朝鮮がミサイルの発射実験を強行しました。これで4週連続になります。今、東アジア、北東アジアの平和と安定が脅かされている中、今回のミサイル発射実験、断固として抗議をしたい、このように思います。同時に、この問題について、紛争から戦争へ、これだけは絶対に避けなければなりません。
日本共産党は、あくまでも平和的な話し合いによる解決を、これを求めているところであります。 先ほど、ミサイル発射の準備等の避難訓練というようなお話もありましたけれども、今なすべきは、平和憲法をしっかりと守り、そして日本政府に対しても働きかけをし、平和と安定のために対話を尽くす、その力を尽くすことこそ必要ではないか、そのことを述べて、既に通告しています数点について、関係理事者に質問をいたします。一問一答方式で行いますので、よろしくお願い申し上げます。 初めに、ため池の管理と整備について、
財務部長にお聞きいたします。 奈良市では、古くから水不足に頻繁に悩まされ、それを解消するために多くのため池が建設され、維持管理されてまいりました。 現在、奈良市には、地域の水利組合が約220カ所のため池を所有し、大変な御苦労、御努力をされながら維持管理をされています。しかし、昨今の社会環境の変化に伴い、富栄養化などの水質悪化が起こっており、また農地の減少と後継者不足とも相まって、ため池の管理も十分に行うことが厳しくなっている、こんな現状です。放置され、水草が生い茂っている現状も散見され、何らかの支援とともに早急なる対応が求められているのは言うまでもありません。 本来、直接的に維持管理の責任を負う水利組合は、先ほども述べましたように、農地が少なくなり、水需要も減少しており、ため池の維持管理は、人的や、さらには財政的にも大きな課題を抱えているのもまた事実であります。 そこで、お聞きいたします。 奈良市にあるため池の実態について、奈良市として把握されていますか、お答えください。 以上で第1問を終わります。
○議長(浅川仁君)
財務部長。
◎
財務部長(
中西寿人君) 松岡議員の御質問は一問一答方式でございますので、自席からお答えを申し上げます。 ため池の実態についての御質問でございます。 通常、財産区に準じますため池につきましては、地元水利組合におきまして適切に管理運営を行っていただいているところでございます。 しかしながら、一部のため池の管理につきましては、住宅開発等、都市化の進展や混住化の進展、さらには水利組合を構成しております方々の高齢化、また兼業化から、地域としてその維持管理活動に若干支障を及ぼし、対応し切れていない状況もあると聞き及んでいるところでございます。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 松岡君。
◆35番(
松岡克彦君) 2問目からは自席で行わせていただきます。 皆さんも、恐らく記憶にあるというか、現状を接すると、水辺のある風景といいましょうか、水がある風景というのは、安らぎとともに心を落ちつかせてくれる、そんな経験があるんじゃないかと思います。実際、このため池のある風景、さらには近所にため池がある、その地域でも、やっぱりいいなという感想なり、その思いはよくお話を伺います。 しかしながら、先ほども紹介しましたように、
奈良市内にある幾つかのため池の中で、本当にそういうきれいにきちんと管理されているところばかりではないという実態もまた一方であります。 きょうは、議長の了解も得て、写真を提示させていただき、紹介させていただきたいと思います。(
松岡克彦議員パネルを示す)傍聴者の方から先に、こういう写真です。見えますかね。ちょっと見にくいかわかりませんが、理事者の方、また議員の方にも御紹介します。この写真は、ある池の全容というか、部分的ですけれども、写真を写してまいりました。写真日時は現時点ではありませんので、若干、現在は緑の新芽がここに加わっている状態でございます。 これは、実は西大寺新池町にある、この新池町には2つの池があります。西側に少し小さ目の古新池という池があり、東側に新池という大きな池があります。大体、新池の約半分ほどが古新池、この古新池の実態の写真です。 これは、御存じのように、見てわかるように、もう水草が一面覆い尽くしてしまって、これは昨年実は撮った写真なんですけれども、枯れていますから、害虫の問題、さらには先ほども紹介しましたように、環境の問題、また心ない人が、こういう状況の中ですから、投棄なども行うというようなことで、大変御近所の皆さんも困っておられます。もちろん、水利組合の皆さんも御努力もされていますが、先ほども紹介したとおり、このような現状になっているというのは、奈良市の中でも幾つかあるんじゃないかというふうに思います。 きょうは写真は用意しませんでしたけれども、例えばこの近辺にある若葉台にある八栗池という池も、ここまで水草は生い茂っていませんが、周辺の木々は大変覆いかぶさってきて、もう人の手ではどうしようもないような状態まで成長しています。 そこで、部長にお聞きしますけれども、この写真を見てどのように感じますか、お答えください。
○議長(浅川仁君)
財務部長。
◎
財務部長(
中西寿人君) 議員御提示の写真についての思いでございますけれども、写真のほう、一方からの写真でございますので、全体的な全容はちょっとわかりかねるわけなんですけれども、見た限り、雑草が生い茂っているというのは一目でわかる状況でございます。 これが、ちょっと枯れている状況でしたんで、今でしたら青々と茂って、これから夏場を迎えて、さらに成長していくというふうなことも考えられるわけなんですけれども、今、先生おっしゃられました西大寺の古新池ということでありますと、去年、一部分、雑草の刈り取りですか、実施されたというふうにはお聞きしているところではございますけれども、まだ写真のとおり雑草のほうが残っているということでしたら、その作業が今後必要になってくるのではないかと考えております。
○議長(浅川仁君) 松岡君。
◆35番(
松岡克彦君) 何とも、ちょっと歯切れの悪い言い方でしたけれども、多分、恐らく
財務部長は現地は知らないんでしょうと思います。ただ、理事者の中では、消防の関係とか、さらには農林関係の
観光経済部長なんかも、さらには建設部等も含めて、多分この現場は御存じだと思います。 というのも、先ほど紹介しましたように、毎年このように、「草刈ってよ」、「何ぼか刈りますわ」、「まだ残ってるやないの」とかいうの、これがずっと繰り返されてきている実態なんですね。その都度、恐らく、実際現場の職員さんは現場にも出かけ、実態も見ておられると思います。 奈良県には、ため池の保全に関する条例、いわゆるため池条例というのがあります。この条例により、災害等の未然防止のため、適切な管理が義務づけられているわけです。奈良県のこの条例では、これからの時期、ちょうど6月から9月というのは、草刈りと見回りが、点検時期の目安とされています。 先ほど紹介しましたこの古新池周辺の皆さんから、早く草刈ってよ、こういう要望が出されています。もちろん、その責任を負うのは水利組合であることは明らかですけれども、先ほど紹介しましたように、人的、財政的、季節的、ちょうど今、田植えの時期でもございますから、人手がとられるということもあります。そういう中で、早急なる対応が厳しいということも、一方では理解もできます。 しかし、毎年のように繰り返されるこの問題、奈良市として何らかの支援策といいましょうか、そういうことが考えられるのではないかというふうに思うんですが、部長、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(浅川仁君)
財務部長。
◎
財務部長(
中西寿人君) お答えいたします。 水利組合が管理いたします財産区に準ずるため池につきましては、議員お述べのとおり約220カ所ほどございます。それぞれ地理的要件、利用目的、また管理状況も異なりますことから、その維持管理について、行政として画一的な対応をするのは難しいと考えております。 一方で、安全面の対策につきましては、平成25年度当時から、国のため池防災対策調査というのを3年間かけて行ったところでございまして、0.5ヘクタール以上のため池につきましては安全確認を実施しているところでございます。 さらにまた、財産区に準じますため池につきましては、その機能が既に廃止をされ、維持管理につきましても地元水利組合が対応できない場合など、水利組合からの申し出があれば、処分等の支援を行うことは可能であると考えているところでございます。 今後、市といたしましては、災害等の未然防止、地域の安全性確保のためにも、その維持管理状況の実態把握に努めてまいりますとともに、財産区に準じますため池の処分につきましては、こちらのほうからの御提案も含め、必要に応じて、行政としてどの程度の支援が行えるかということにつきましては検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 松岡君。
◆35番(
松岡克彦君) 実は、奈良市には空き地の管理の関係の条例があります。さらには、過日にも制定されましたけれども、空き家の適正管理に関する法令も存在します。ただ、ため池の適正管理等の条例は、奈良県の条例があって、奈良市にはございません。 空き地にしても空き家にしても、やはり住宅地にあり、そして御近所の方にも迷惑になるということに関しては、やっぱり行政としても指導しなければならないし、そこの所有者、今回でいえば水利組合が本来管理しなければならない。しかしながら、さまざまな実態もあり、私は別に、特段水利組合はけしからんというふうに述べるつもりもありません。 ただ、やはりこういう問題は、行政もしっかりと中に入っていって、水利組合さんとも、そして地域の皆さんと膝を交えながら、どういう形が一番いいんだろうかということも含めて、地域でそのことを守っていくという仕組みづくりも必要ではないかというふうに思います。 先ほど、部長は、財産区に準ずるため池の処分等の提案も含め、ありていに言えば、この池についてはもう埋め立ててしまって処分してしまおうと、そういうことも含めてということになろうかなというふうに思うんですが、やっぱり水辺のある風景、水に親しむその風景というのは、地域の皆さんの宝物でもあるわけですから、そこのところはしっかりと地域の皆さんのお話も聞いていただいて、要望も聞いていただいて、どういう形がいいのか、そのことを追求していただきたい、そのためのまた支援もお願いしたいというふうに思います。 次の課題に入ります。 防災とまちづくりについて、
危機管理監にお聞きいたします。 さきの我が党の代表質問で、奈良市の一次避難所と備蓄倉庫、備蓄品の実態と今後の課題等について、既にお聞きいたしました。 私は、今回、一次避難所に向かう道路、橋梁の整備と安全対策についてお聞きしたいというふうに思います。 この間、
日本共産党奈良市会議員団は、市内にある一次避難所を尋ね、実態を調べました。同時に、そこに行くまでの道路などの実態もあわせて調べてまいりました。例えば、西大寺野神町にある伏見中学校周辺は、道路も狭く、大きな地震がいった際には、果たして避難所まで行けるかどうかも首をかしげたくなる、そんな状況です。また、あやめ池小学校に向かう避難経路には、蛙股池にかかるあやめ新橋というのがあります。幼稚園児、小学校の子供たちが通学する通学路にも指定されています。このあやめ新橋は耐震化が十分ではなく、万が一にも通学時間帯にでも大きな地震が起こったりしようものなら、大惨事になることが容易に想像できます。 このように、避難所に向かう経路の中には、大変危険な箇所があるというふうにも思いますけれども、奈良市として認識をしているかどうか、まずその点についてお聞かせください。
○議長(浅川仁君)
危機管理監。
◎
危機管理監(
西岡光治君) 自席のほうから松岡議員の御質問にお答えさせていただきます。 避難路の危険な箇所の認識についてでございますが、幾つかの地区の自主防災・防犯組織より、そのような情報についての提供というのはいただいております。 このような提供いただきました情報につきましては、その所管課と情報共有をさせていただいているところでございます。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 松岡君。
◆35番(
松岡克彦君) じゃ、避難場所に向かう経路の中で、この場所は危ないですよというふうに、危ないから通行しないでくださいねーー大災害が起こった場合ですねーーそういうときに、ここの場所は危険ですからこの場所は通行せずに、違う場所を通ってくださいね、そういう周知ということになってくると思うんですが、その徹底というのはどういう方法でされているんですか、お答えください。
○議長(浅川仁君)
危機管理監。
◎
危機管理監(
西岡光治君) 議員の質問にお答えさせていただきます。 危険箇所の周知についてでございますが、本市といたしましては、平成26年に全戸配布し、市のホームページにも掲載しております奈良市防災ハンドブックや防災講話、まちかどトークなどの機会を通して、災害に対する備えとして、各家庭から最も近い避難所等までの道順の確認や危険箇所の把握、さらに複数経路の検討について呼びかけを行っているところです。 また、地区の防災訓練におきましても、避難経路を使った参集訓練なども実施していただいており、今後も災害時の避難が安全に行えるよう、周知、啓発に努めてまいりたいと思います。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 松岡君。
◆35番(
松岡克彦君) 今のお答えで、要するに地震などが起こった場合、例えば、先ほど、あやめ新橋の場合なんかを例にとると、仮に橋そのものは壊れていなくても、ひびが入っている、もしくは何らかの余震等で壊れてしまう可能性もあるということもあり、避難経路については注意してくださいねということで周知もしているということになろうかというふうに思うんですが、それでは実際に、この橋について、例えば橋についてですけれども、あやめ新橋について、地震が起こってから、ここは危ないから気をつけてねというのももちろん大事ですけれども、子供たちが、例えば朝8時ぐらいから8時20分、8時30分ぐらいまでの間にたくさんの子供たちが通ります。もちろん、通勤のために一般の人も通るわけですけれども、そのときに起こったらどうなんですかというふうに疑問を、かしげたくなるんですね。 日ごろから、ここ危ないから通らないでね、通行しないでねと言えば、もうその橋は使えないんですよ。だって、地震なんていつ起こるかわかりませんもん。朝8時から8時半までの間は起こりませんという保証なんて誰もできないでしょう。
危機管理監にお聞きしたいんですけれども、実際に起こる可能性がある、そういう危険性の認識というのか、それはお持ちでしょうか。
○議長(浅川仁君)
危機管理監。
◎
危機管理監(
西岡光治君) 議員の御質問にお答えさせていただきます。 地震が実際に起こった場合の危険性についてでございますが、市といたしましても、通学時等に発生したときの危険性については認識しているところでございます。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 松岡君。
◆35番(
松岡克彦君) 認識しているということでしたので、これまでも、私、議会でも、この本会議場でも、その対策を求めてまいりました。 例えば、今回は紹介の一つとして、あやめ池小学校への通学路に当たるあやめ新橋の耐震化問題、これも幾度となく、機会あるごとに取り上げてまいりましたし、もちろんそれ以外の
奈良市内の避難場所に向かう道路、橋梁等の耐震化未整備等の問題等があろうかと思います。今申し上げましたあやめ池小学校に向かうあやめ新橋の耐震化の問題については、自治連合会のほうからも要望が寄せられているというふうにも思いますし、平成28年4月25日に伏見公民館あやめ池分館で行われた、これは市長もたしか参加されておりました、私も行きましたけれども、地域ミーティングで、この耐震化問題について、市長のほうから次のように述べられています。あやめ新橋はもともと車が通る構造体力を持っていない、耐震化基準が厳しくなったため、耐震化
詳細設計の見直しを予定している、このように当時は述べられています。 平成28年でございますけれども、それ以降、私の担当部署との関係で見ても、一定
詳細設計もでき、いよいよ耐震化工事というところに入ろうかというところまで来ましたけれども、実際、池には水がためられている。そういう中で、耐震化工事ができる期間というのは限られていますから、なかなか進まない。 そういう中で、だんだんと日にちが過ぎ、年月が過ぎ、いざやろうと思っても、いや、ちょっと財政的に、今、国のほうからむしろ行うべきは基幹的な橋、道路等を中心に最重点という形で、それについては一定進めてもよろしいよと、あとは自分たちでしなはれやというふうな感じで、なかなか財政的にも厳しくなっているというのは今の現状ではないかというふうに思うんですね。 しかし、さりとて、子供たちが通っている最中に地震で橋が壊れたら大惨事になりますよ。わかっていると思うんです。だからこそ、今、こういうところは少なくともきちんと対応すべきではないか、そのことを私は求めたいと思うんですが、今後の対応策について、これは
危機管理監に伺っても大変難しいんかなと思うんですけれども、ぜひちょっとお答えください。
○議長(浅川仁君)
危機管理監。
◎
危機管理監(
西岡光治君) 議員の質問にお答えさせていただきます。 危険性を認識した上でのこれからの対応についてでございますが、避難経路になっている危険箇所につきましては、関係課と連携をとりながら、対応を考えていきたいというふうに思います。 以上でございます。
○議長(浅川仁君) 松岡君。
◆35番(
松岡克彦君) 今、関係課と対応しながら、関係課というか、
関係部署ということになってくるんでしょう。建設部等が特に所管になるかなというふうにも思うんですが、もちろんそのトップは市長でありますから、私はやっぱりそういう、私の持論でもあります子供は未来の宝、その子供たちの命を奪うようなことがあっては、わかっているんであれば、必ずそこにきちんと手を打つ、今のあやめ新橋の耐震化工事が財政的にも、また期間的にも時間的にも難しいのであれば、新しい橋をまた建てるということも含めて検討できるんじゃないかと思うんですね。いろんな形で検討して、やっぱり安全策、これを最大限念頭に置いて進めていただくことを申し上げまして、私の質問を終わります。
○議長(浅川仁君) 以上で質疑並びに
一般質問を終結いたします。-----------------------------------
○議長(浅川仁君) 2番道端君。
◆2番(
道端孝治君) 動議を提出いたします。 ただいま議題にされております日程第1、議案第55号より第60号までの6議案及び議案第81号、以上7議案につきましては、10名の委員をもって構成する
補正予算等特別委員会を設置して、これに付託されたいと存じます。 各位の御賛同をお願いいたします。
○議長(浅川仁君) 3番太田君。
◆3番(
太田晃司君) ただいまの動議に賛成いたします。